もはや何番煎じかわからないくらいのレポートですが、Intelの新型CPU Coffee Lake の殻割りをやってみたので、その流れをまとめてみました。
今回のいけにえ
殻割りって何?っていう方のためにかんたんに触れておきます。Intel の Core シリーズ CPU は、CPU 内部のコア(熱くなる部分)とヒートスプレッダ(外から見える金属の殻)の間に TIM(サーマル・インタフェース・マテリアル)という物質を挟んで放熱しています。この TIM はグリスと呼ばれています。Core i 2xxx 番台はグリスではなくてソルダリング(ハンダ)だったので非常に放熱性がよく、高評価でした。しかし、3xxx 番台以降、コスト削減のためかこの部分がグリスになって放熱面の足かせとなってしまったのです。その為、有志の間で俗に言う「殻割り」の技法が確立されました。一度ヒートスプレッダを取り外し(殻を割って)、TIM の代わりに熱伝導効率の高い液体金属グリスを塗り、またヒートスプレッダを装着するという技術です。もちろん、殻を割った時点でメーカー保証対象外になります。くれぐれも、良い子の皆さんは真似しませんように(笑)
しかし、L.A.代表は良い子ではないので真似します(^-^)
殻割りが頻繁に行われるようになってもう4~5年になるので、殻割り専用のツールを販売するメーカーも出てきました。今回はそれを使って楽ちん殻割りを実行します。
ROCKIT 88 – LGA1150/1151専用殻割りツール
https://rockitcool.myshopify.com/products/rockit-88
L.A.代表はアメリカのサイトから買いましたが、日本語で日本国内から買えるサイトもできてるようです。注文して10日ほどでシカゴから久留米までやってきました。
構造は非常にかんたんです。CPU を上のブロックと下のブロックで挟み込み、ヒートスプレッダの横っつらに小さい金属ブロックを当てます。(この時、基板の横っつらを押さないように、基板の上に載せて、殻の腹に当てるように確認します。)
あとは、六角レンチでネジを締め上げると金属ブロックがヒートスプレッダを横におし、ヒートスプレッダと基板の間の封印剤(シーラー)をねじ切って、殻が取れるというわけです。
実際にネジを締め上げる前に、ドライヤーで2~3分ほどヒートスプレッダを温めておくとシーラーが切れやすくなり安心です。CPUは100度くらいの熱まで耐えますので、ドライヤーの風くらいでは壊れません、ご心配無用です(^-^)
さて、それでは次回から、実際に殻割りを行なってみましょう。